【事業承継】事業承継・発展の強い意志が必要―納税猶予2

2014年5月14日

 

中小企業経営円滑化法の特例は、確実に事業承継が行われ、承継された会社が発展することを前提に創設された制度です。

 

このため、制度内のメリットを利用するためには、事前申請から認定、実際の事業承継の状況まで、随時チェックが入るため、制度として使いにくいという意見があるのは確かです。

 

ただ、オーナー社長と後継者が協力して確実に事業承継を行い、株式を継続して保有する“強い意志”があれば、いわれているほど使いにくい制度とは思いません。逆に、要件をクリアすることで、会社の事業承継を確実に遂行できるようになる、という考え方もできると思います。

 

前回は、「贈与税の納税猶予」の認定までの要件について紹介しましたが、ここではさらに事業承継後の要件について解説しましょう。

 

株式を保有し続ければ納税猶予は相続税に継続

 

中小企業経営承継円滑化法が定める贈与税の納税猶予には、認定後の要件も定められています。

 

承継後は最低5年の事業継続が必要です。具体的内容は次の通りです。

 

・後継者が認定を受けた会社の代表者であること

・雇用の8割以上(厚生年金保険および健康保険加入者である従業員数)を維持すること

・贈与を受けた対象株式を保有し続けていること

・合併や株式交換等により組織再編した場合でも、実質的な事業継続が認められ一定の要件を満たしている場合は認定継続となる

 

また、事業継続期間中は、各機関に対し次の事業継続に関する報告義務があります。

 

・毎年1回、贈与税の申告期限から1年経過するごとの日である報告基準日の翌日から3カ月以内に、経済産業局に報告書を提出する

・事業継続期間中は毎年1回、期間経過後は3年に1回税務署に「継続届出書」を提出する

 

贈与税の納税猶予を受けて承継した会社が、引き続き自社株式を継続して保有している限り、相続税の納税猶予は継続されます。

 

ただし、納税猶予はあくまでも猶予で免除ではありません。要件を満たさなくなれば納税することになり、それまでの期間の利子税が加算されますので、しっかりした継続の意志が求められます。

 

 

 

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