【事業承継】納税猶予は使い続ける―納税猶予3(1)

2014年5月15日

 

中小企業経営承継円滑化法による贈与税の納税猶予は、先代のオーナー社長が亡くなり相続が発生した時点で、大臣認定を取得すれば引き続き相続税の納税猶予として引き継ぐことができます。

 

ただ、経済をめぐる環境はここ数年を振り返っただけでも、めまぐるしく変動しています。好調な業績を続けていた会社が突然、次の四半期から赤字に転落し続けても、今ではあまり驚かなくなりました。

 

そんな事業環境のなかで、果たして事業を継続できるのか?自社株式を永遠に持ち続けることができるのか?オーナー社長の皆さんは、心のどこかにこんな不安があるのではないでしょうか。

 

「納税猶予は走り出したら止まれない」

一度でも止まれば、納税猶予分の税金が利子税とともにたちまち降りかかってきます。事業承継を決めて納税猶予を活用すると決めたら、とにかく強い意志をもって突き進む。強い意志を持続すれば、納税猶予の制度は事業承継にとって力強いサポーターになってくれるはずです。

 

贈与税から相続税へ納税猶予を切り替える

 

相続税の納税猶予を引き続き使う際の流れは、まず先代経営者(贈与者)が亡くなったとき、後継者(受贈者)はそれまで猶予されていた贈与税の納付が「免除」されます。そして、承継した株式は、後継者が相続あるいは遺贈で取得したものと見なし、「贈与時の価額によって」他の相続財産と合算して相続税を算定します。

 

このときに「経済産業大臣の認定」を受けて一定の要件を満たせば、いったんは贈与税の課税対象になっていた承継株を、今度は相続税の納税猶予の対象にすることができます。

 

贈与税から相続税の納税猶予に切り替える際に、経済産業大臣の確認を受けるための用件には、以下のような項目があります。

 

(1)相続の始まるときに、会社が以下の要件を満たしている必要がある。

・中小企業基本法に定められた中小企業であること

・上場会社ではないこと

・資産管理会社ではないこと

・従業員数が1名以上いること

 

(2)後継者が次の要件を満たしている必要がある。

・相続開始の直前に先代経営者の親族であったこと

・相続開始時に後継者が、同族関係者との間で50%超の株式を保有し、しかも筆頭株主であること

 

(3)確認の申請は、相続開始日の翌日から8カ月以内に所定の申請書を経済産業局へ提出する。

 

(4)経済産業局で確認を受けた際に交付される「確認書」を、他の必要書類とともに添付し、管轄の税務署宛に提出する。

 

これで、相続税の納付猶予の適用を受けることができるようになります。

 

 

(その2)に続きます。

 

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