【事業承継】株式の含み損をすべて吐き出す

2014年5月22日

 

バブル期に購入した株やゴルフ会員権などを、その後の大幅な下落で手放すことができず、今なお塩付けになっているケースもあるでしょう。

 

このような資産は、実際の時価はかなり下がっているにもかかわらず、帳簿上の価格(簿価)は高くなったままであるため、結果として自社株式の株価を押し上げる一因となっています。なぜなら類似業種比準価額方式の計算式にある「純資産」は、簿価純資産価額を使用するため、バブル期に購入した価格が、そのまま計算のなかに組み込まれてしまうからです。

 

「売ったら損をする」とばかりに、含み損を抱えたままにはせず、事業承継計画を機に売却という決断をすることで、自社株式の株価引き下げに役立つのです。

 

子会社を合併して資産を圧縮できる

 

純資産価額方式で計算した場合においても、含み損を吐き出すことは、株価引き下げの効果があります。こちらのほうは、「相続税評価額」によって決められるため、含み損は原則として考慮されています。

 

例えば、債務超過に陥っている子会社がある場合、合併という方法を使えば含み損を吐き出すことができ、親会社の株価引き下げにつながります。

 

まず合併前のイメージで、A社は4000万円の債務超過となっているB社の親会社です。そのままでは、B社の債務超過分はA社の株価評価に反映されず、むしろ保有するB社株式3000万円が資産としてB/S上に組み込まれています。

 

しかし、このB社を合併することで、B社の株価はゼロとなり、資産が圧縮できるのです。

 

合併後は、新A社となり、A社が保有していたB社株式は合併によって消却されて、ゼロとなります。また、B社の債務超過分4000万円(諸資産2000万円と諸負債6000万円)を新A社が引き継ぎますので、B社株式と合わせて7000万円の純資産が減少したことになります。

 

つまり、A社が1億1000万円の資産であったのに対して、子会社B社を合併、新A社となったことで、資産は1億円となったわけです。

 

 

 

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