【M&A】会社の売却では、いつ、どんな税金がかかるのか?(2)

 

事業譲渡した場合は消費税も発生する!

 

M&Aを、株式譲渡で行った場合、前項でも述べたようにオーナー社長が個人にかかる税金を納めるだけで、法人には課税がありません。

 

一方、事業譲渡した場合は、法人にかかる法人税以外に、法人に対して消費税が発生します。ただし、土地、有価証券および貸付金などの譲渡は非課税と定まっています。

 

周知のように消費税率は現状では5%ですが、2014年以降、2段階で上がっていくことが既に決まっています。これからM&Aを検討するという場合、早くも半年~1年という時間がかかることを思えば、消費税率が8%や10%に上がることで、売り手としては、現状と比べてそれだけ納めるべき税金も増えていくことになります。

 

とはいえ、それはキャッシュフロー・ベースで見た場合の話です。そもそも消費税はニュートラルなもので、受け取った額と支払った額の差額を納税するわけですから、消費税率が上がった場合でも、原則として損得はありません。

 

事業譲渡では、対価を一度に受け取れない

 

事業譲渡のM&Aでは、売り手が買い手から対価を受け取り、まず法人税を払います。

 

残った金額を事業資金などに充てるか、オーナー社長個人に全額または一部を移転するかはケースバイケースです。

 

仮に個人に移転する場合は、既に述べたようにオーナー社長個人への課税もあるため、税制上は不利なケースが多くなります。

 

またこの場合は、会社からオーナー社長に退職金や毎年の配当(総合課税扱い)として、“支払い”が行われるわけです。

 

実態がなくなった元の会社は、元のオーナー社長の意一つで動かせるとはいえ、そこは法律の範囲内でしか移転が行えません。

 

法外な手法や金額でもって一度に個人の資産に移転することはできないのです。

 

また、短期間で移転を行えば、1年ごとの所得が増えることになり、累進課税で個人の税金が高くなります。その点、株式譲渡のM&Aなら翌年に20%を払うだけで課税は1回です。

 

こういった観点から見ても、株式譲渡がいかに有利か、わかるというものです。

 

 

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syoei_maこの記事はGTAC編著
『オーナー社長のための会社の売り方』
(2013、幻冬舎メディアコンサルティング)
より転載したものです。

 

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