【M&A】すべての始まりとなる秘密保持契約と情報漏えい―準備編②(2)

2014年5月8日

 

家族にさえも情報は秘匿すべき?

 

M&Aに関する情報は、原則的には、家族であっても秘密にします。ただし、秘密保持の契約では、通常、必要最低限の人には話してよいことになっています。そのため、例えばオーナー社長の奥さんが役員や社員の場合には、ケースバイケースで話すという手もあるでしょう。

 

奥さんが専業主婦などの場合、秘密保持の契約を確認のうえ慎重に対応すべきです。

 

特に、買い手が定まっていない初期の段階で伝えるのはお勧めできません。聞かされた奥さんのほうも事情がわからず戸惑うばかりだからです。

 

社長業の総仕上げであるM&Aで満足な結果を得るためにも、伝える必要のない人にしゃべったり、必要がある人に対しても早すぎるタイミングでしゃべったりすることは慎むべきです。

 

例えば、奥さんの兄弟を自社の役員に招いている、あるいは奥さんの実家が商売をやっているケースで、奥さんが兄弟や父親(オーナ社長の岳父)に相談することがあります。その過程で情報が自社内などに広まってしまった・・・・・。そんなケースも想定しておかなければなりません。

 

情報が一人歩きを始めてしまう怖さ

 

ルートはどうであれ、いったん社内にM&Aの情報が漏れてしまうと、好ましくない結果になることが多いものです。一例では、従業員が反対して騒いだり、来社したM&Aのアドバイザーを敵視したりすることもあります。

 

オーナー社長自らが話して聞かせればわかるという範囲ならまだしも、社内の一部の人が動き出して、M&Aの交渉に大きな影響を与えることもあります。

 

そのような騒ぎになれば、取引先にも内実が知れ、最悪の場合、「あそこは危ない」といった噂を流されることもあります。

 

情報漏えいで交渉がブレイクすることも

 

先のような事態になってしまうと、M&Aの買い手は、売り手のことを情報の管理ができない会社と見るでしょう。買い手が上場企業などの場合、インサイダー情報への配慮も求められ、情報の漏えいは致命的です。

 

このような事態を招いて、せっかくの良縁を破談させないためにも、社内、外部、伴侶以外の家族にも会社を売ることは伏せておくべきです。

 

もちろん、必要がない限りはメインバンクや顧問税理士などにも伏せておき、従業員にも、例外を除いて最終契約当日まで伏せておく。

 

つまり、話せる相手はM&Aアドバイザーだけという状況にしておくことです。

 

それもこれも、結果として従業員や取引先を守るための行為なのだと肝に銘じてください。

 

 

(その1)に戻る。

 

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