【M&A】自サイドの「落としどころ」は明確に―準備編③(2)

 

アドバイザーに客観的な落としどころを見繕ってもらう

 

アドバイザーと機密保持契約を交わし、会社の売価(株価)を算出してもらったら、まずはアドバイザーと密に話し合い、幅を持たせた希望条件などを明確に伝えることになります。

 

買い手を探すアドバイザーは、匿名にした売り手の希望金額など、概略を固めて買い手候補に伝え、感触を探ります。

 

この際、アドバイザーは買い手の詳細(購入に際しての希望条件や資産・経営状況など)とも照らし合わせつつ交渉を進めていきます。

 

売却希望金額については、まずは上限額を持っていくのが一般的な戦略です。

 

アドバイザーがもっとも重視するのは、売り手の希望であり、これを実現に近づけるために交渉し、尽くすのが優れたアドバイザーです。

 

もちろん、交渉には落としどころが必要ですが、これも、買い手と直接交渉する立場にあるアドバイザーの視点も含めて、調整のうえつくり上げていくものです。

 

落としどころは、独りよがりや100%アドバイザー任せであってはいけません。

 

経営のプロとM&Aのプロが手を取り合って、お互いの知恵や経験を持ち寄ってこそ、最良の結果が望めるのだと思います。

 

 

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syoei_maこの記事はGTAC編著
『オーナー社長のための会社の売り方』
(2013、幻冬舎メディアコンサルティング)
より転載したものです。

 

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