【税金対策】「小規模企業共済」を利用すると?(1)

2014年5月20日

 

経営者や従業員の退職といった「イベント」に合わせて節税する方法は、会社が払う退職金だけではありません。たとえば、中小企業の経営者や個人事業者など、小規模事業の役員が退職した際に退職金代わりとして準備する共済制度に「小規模企業共済」と呼ばれるものがあります。

 

国が全額出資している経営者のための退職金制度で、税制上のメリットがあるほかにも、一定の範囲で事業資金を低利で融資してもらえるメリットなどもあります。独立行政法人「中小企業基盤整備機構」が運営している組織で、常時使用する従業員が20人以下(商業・サービス業は5人以下)の個人事業者、もしくは企業の役員が対象です。

 

月々の掛金は、最低1000円から7万円の範囲内で、500円ごとに自由に選ぶことができます。途中で増額や減額も可能で、半年払いや年払いも可能。

 

かつては、定められた期間以上加入して、定年退職の年齢まで掛金を支払い続ければ、納めた掛金の総額の2倍程度の資金が支払われたといわれ、小規模企業共済はもっとも有利な資産運用のひとつのようにいわれていました。しかし、バブルが崩壊して超低金利が続き、現在では、自分が納めた掛金とほぼ同額の資金を受け取るのがやっとという状態です。

 

とはいえ、小規模企業共済は掛金の全額を「所得控除」できるという大きな税制上のメリットがあります。年間の掛金総額は84万円(月額7万円)が限度ですが、限度額いっぱいまで掛金を納めると、たとえば1000万円の所得金額の人は、所得税・住民税合わせて36万1200円の節税効果をもたらしてくれます。84万円の積立金と36万1200円の節税効果があるわけですから、この小規模企業共済を使う資格のある人は利用しない手はありません。

 

さて、そんな小規模企業共済ですが、実は節税効果や投資効率だけではなく、もうひとつ共済金の受け取り方で節税が出来る場合もあります。というのも、小規模企業共済は、受け取り方法に「共済金A」「共済金B」「準共済金」「解約手当金」という4種類があり、受け取り方法によって税法上の扱いが変わってきます。

 

たとえば、経営者や個人事業者が事業をやめた場合(共済金A)、あるいは会社の役員等が任意、または任期満了で退職扱いとなって退職した場合(準共済金)は「退職所得扱い」になります。ところが、経営者が死亡した場合(共済金A)などは、死亡退職金として相続税の課税対象になります。

 

税金の種類別に紹介すると、次のような共済金受け取りが該当します。

 

●退職所得・・・・・共済金を一括受け取りした場合で、事業をやめたとき(共済金A)、役員等が任意または任期満了による退職をしたとき(準共済金)、65歳以上の人が任意解約による解約手当金で受け取る場合(解約手当金)。

●公的年金等の雑所得扱い・・・・・共済金の分割受け取りの場合。

●相続・・・・・経営者が死亡した場合(共済金A)など。

●一時所得・・・・・65歳未満の人が任意解約による解約手当金で受け取る場合(解約手当金)、任意解約以外の受け取り解約手当金の場合。

 

 

(その2)に続きます。

 

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