【相続】相続税が日本の文化財を破壊する!?

2013年12月5日

 

相続税地獄日本~文化財指定古家が消滅?

昨年、大阪市淀川区にある民家「渡辺邸」の大阪府文化財指定が解除されるのでは・・・という騒ぎがありました。

 

「文化財指定が解除?」「なぜ?」と思われるでしょうが、この「渡辺邸」を相続した現在の所有者が多額の相続税を支払えなかったため、やむなくその建物を解体した後、土地の売却によって相続税を支払うため、というのが理由とのことです。

 

実は、このようなことは相続時には珍しいことではありません。もちろん、文化財指定のものを相続すること自体はあまりないことだと思いますが、相続したけどお金がない、なんてことは誰にでも起こり得ることなのです。

 

相続財産には預金などの金銭だけではなく、土地などの不動産も含まれます。相続した預金などの金銭のみで相続税の支払いができればいいのですが、相続財産に含まれる金銭以外の財産(不動産など)の比率が高くなればなるほど、相続した預金などの金銭のみだけでは相続税を支払うことが困難になります。

 

納税資金対策が究極の財産防衛策

相続税は、金銭により一時で支払うことが原則とされています。金銭により一時で支払うためには、事前に納税資金を確保・準備しておく必要があります。いざ相続をしたときに相続税を支払うための資金がない、なんてことがないよう、事前の準備と対策が有効です。親から引き継いだ家を手放したくないのに、相続税を支払うお金がないためにやむなく家を手放さなければならない、ということは避けたいです。

 

もし、事前の準備をしていなかった、または事前の準備が充分ではなかった、などで納税資金が足りないという場合はどうすればいいでしょうか? もちろん金融機関より借入れするという方法も考えられますが、「延納」「物納」という制度があるのはご存知でしょうか?

 

「延納」はいわゆる分割払いで、「物納」は不動産などの相続財産をもって納税とする制度です。ただし、これらの制度を利用する場合は一定の要件、手続きを必要としているため、必ずしも利用できるとは限りませんが、事後対策の一環として検討の余地があると思います。

 

ある程度の相続財産を引き継ぐことが予定されている場合は、その納税資金の確保・準備が必要不可欠になりますので、納税資金対策を事前にされることをお勧めします。

 

余談ですが、上記の件で大阪府は「渡辺邸」の買い取りも検討したようです。しかし、その取得には少なくとも5億円前後の費用がかかることが判明し、また早めに売却したいという所有者の意向もあって、取得を断念したようです。

 

日本の文化財が相続税のためになくなってしまうことは、なんとも悲しい気がします。納税義務なのでやむを得ないこととは思いますが、後世に引き継ぐべき美しい日本の文化が税金の一部として消えてなくなるというのは、日本のためにもできれば避けたいものです。

 

この記事はGTACホームページより転載したものです。

 

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