【税金対策】飲食費は交際費にしなくても落とせる?(1)

2014年5月14日

 

A出版社のS社長は、1枚の領収書をじっと眺めて思案していました。

「これ、どうしようかなあ・・・・」

A出版社は社員10人、小規模ながら現代詩や写真集など、質のいい書籍を作り続けています。

 

社長が手にしていた領収書の発行元は、都内のBホテル。内容は、部屋代など約4万円です。社内の編集者が、写真集に掲載するために写真家、評論家4人に声をかけて座談会を行ったときの領収書です。ホテルの一室をデイユースで借りた部屋代のほか、明細にはビールやワインなどのアルコール類、チーズ、ハムなどのおつまみ代と、サンドイッチなどの軽食代も含まれています。

 

この座談会は、明らかに仕事のためのものでした。実際、S社長も冒頭だけは現場に行き、参加者たちに挨拶をしていました。座談会をまとめたものは、数ヵ月後に出版する書籍に載せる予定になっています。

 

S社長が考えていたのは、この4万円が「交際費」なのか「会議費」なのか、それとも何か別の科目に当たるのだろうか、ということでした。

 

まず頭に浮かんだのは交際費でした。会議室を借りただけなら会議費だろう、とは思っても、飲食が伴い、しかもアルコールを頼んでいます。「飲食代」となると、どうも「会議費」では認められないような気もします。

 

となると、やはり交際費のような気もしてきました。集まってもらったのは、出版社としてもお付き合いを大事にしたい先生方で、これまでもお世話になっていた方々でした。座談会とはいえ、せっかく集まってもらうのだから、軽く飲みながら、ゆったりした雰囲気の中で話をしてもらいたいと考えました。わざわざホテルの部屋をフンパツしたのですから、これはやはり交際費ではないのでしょうか。

 

仕事に関連する飲食などが交際費になる

 

答えを出す前に、ここで出てきた「交際費」というのは、いったいどういうものなのか、改めてまとめておきましょう。

 

交際費とは「交際費、接待費、機密費その他の費用」のことをいいます。「得意先、仕入先その他、会社の事業に関係のあるものに対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為」のために支出する費用のことと定められています。租税特別措置法で、ちゃんと規定されているのです。

 

ようするに「直接的であれ、間接的であれ、仕事に関連する飲食などの支出」と考えてください。

 

たとえば、仕入先の部長に、「いつもお世話になっているので、ぜひ一度ごちそうさせてください」という場合だったら、誰が考えても「立派な接待」ですから迷うことはないはずです。

 

それでもこういう場合に「いくらまでなら大丈夫なのだろう」「回数が多すぎるとまずいのかな」「2次会のスナック、3次会のカラオケは認められないのだろうか」「3次会の領収書をなくしてしまったけど諦めるべきか」「帰り際に部長に渡した“お車代”は交際費?」といった疑問を持つことも多いのではないでしょうか。

 

結論からいうと、これらは「全部OK」です。こうした支出が何らかの形で仕事に関連している、という一点さえきちんとクリアできれば、すべて「交際費」になるのです。

 

ときどき「2次会は交際費として認められない」と思い込んでいる人がいるのですが、これは大きな間違いです。おそらく接待が終わってから「社員だけで2次会」に行き、それが経費として認められなかった場合と混同しているのだと思います。

 

接待先のお客さんが帰ってしまってからの2次会は、「接待」になりません。誰も接待していないのですから当然ですね。

 

 

(その2)に続きます。

 

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