【セミナー冒頭5分紹介】メガ・大手地銀出身の不動産鑑定士だから語れる 「アパートローン」の最新事情&賢い見直し方法

本コラムは、 2023年10月31日に開催されたセミナー『メガ・大手地銀出身の不動産鑑定士だから語れる 「アパートローン」の最新事情&賢い見直し方法』(講師:ティー・コンサル株式会社 代表取締役 不動産鑑定士・1級ファイナンシャルプランニング技能士・小俣年穂氏)の冒頭5分を書き起こしたものです。 |
各銀行によるアパートローンへの融資率
小俣:ローンをお借り入れされた際は、色々調べてやってらっしゃると思いますが、割とそのままになって、その後全体的にどうなのかというところがなかなか見えてないケースもあろうかと思います。まず、ローンの基本について考えると、昨今長期金利が上がって金利上昇局面に入ってきているのかなというところにありますので、実際に金利が変動した場合どうなるのかというところを考えたいと思います。
総利払い額も、なかなか銀行の返済予定表を見ても、一部はありますけども、全体でいくらかかるかっていうのは書いていないものですから、実際どれぐらいの利払いをしているのかというところも見たいと思います。
同じ物件で、同じ額のローンを借りても、返済の仕方で手残りって結構変わりますので、そういったところも見ていきたいと思います。あと全体的に、今の銀行のアパートローンの取り組みについても見ていきたいなというふうに思っております。
私も所属しておりましたが、関東の大手地銀さんの決算書から数字を拾っていますが、アパートローンに対してどれぐらいの融資をしているのかというところで拾っております。この22%、20%、11%というのは各銀行の総融資に対してアパートローンの割合ということで、かなり比率を今高めてきているというところが言えるかと思います。
過去の推移を見ても、1,000億円程度積み上げているということで、かなり積極的にアパートに対して融資をしています。約定返済で落ちる部分や、借り換え等で落ちる部分もあろうかと思うので、1,000億円以上の融資を最近はしてきているところかと思います。
実際、私も2016年から横浜銀行で勤務しておりました。その際に、三井住友銀行から転職して感じた印象として、アパートローンに近づいているなという実感がありました。何でここまで増やすかというと、まず担保で取れるというところと、返済もきちんとした収支が生まれるというところであれば、またとりっぱぐれも少ないので比較的リスクの低い数字としてやってきているというところかと思います。
金利を決める銀行の裏側
具体的な金利の出来上がりについてご説明したいと思います。変動金利、これ短期プライムレート、各銀行の最優遇の金利ということで公表はしているんですけれども、2009年あるいは2008年12月ごろから10年以上変動がない状況になっています。
長期金利はかなり上がっていますが、短プラは据え置きという状況になっています。各行によって短プラの数字も異なりますので、それぞれが決めているというところです。この短プラに対して、例えば1%の受けたものを変動金利として店頭で出しているかたちになっています。
それに対して、お客様の与信を見ながら加算したり、あるいは属性の良いお客様であれば減らしたりということで、最終的な金利を決めているというところです。
銀行の裏側で見ると、ベースの金利というのがあります。銀行の調達コストですけれども、それを引いた残りを銀行の収益としてカウントしたり、これをもとに融資の実行額にこの利ザヤをかけて評価としたりということで、裏側では銀行のベースの金利があるというところが特徴的で、それを認識されるとよろしいかと思います。
最近増えてきているのが、TIBOR(Tokyo Interbank Offered Rate)というのがあります。毎営業日見直しをしているんですけれども、これを先ほどのベース金利とみなして、それに対してスプレッド、つまり利ザヤ部分を1%先に約定しておいて、それを対お客様のレートとして出すというようなかたちも増えてきております。
過去の推移を見ると、0.06から低い時だと0.04くらいということで、かなり低いベース金利になっているので、最終的な金利も低くなりがちということで選ばれるお客様が増えています。毎月変わるので、例えば今月が0.06で翌月が0.01になると、1.06%から1.10%になる、そんな仕組みになっています。
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冒頭5分動画
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