【資産防衛】活用したい「タックス・ヘイブン」の特徴

2015年7月27日

 

【連載コラム】所得税ゼロのパラダイス(第2回)

 

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日本の法人税率は世界でもトップクラスの高税率で、経営者にとって過酷な状況です。世界では名だたるグローバル企業が、各国の税制を徹底的に研究し、税率・税務的に有利な国を巧みに利用する「グローバル節税」を積極的に経営戦略に取り入れています。
「したたかさ」を抜きにしては、今日の厳しいビジネスを勝ち抜いていくことはできません。積極的に海外に打って出て、グローバルなタックス・プランニングを展開した者だけが生き残れるのです。

この連載では、税率が低い国=タックス・ヘイブンをどのように選べばよいか、詳細にアドバイスしていきます。

今回は、タックス・ヘイブンを活用していくため、その特徴についてお話しします。

第1回『「タックス・ヘイブン」とは何か』はコチラから

※本連載は2014年10月刊行『究極のグローバル節税』(幻冬舎メディアコンサルティング刊)からの抜粋です。


 

タックス・ヘイブンはどのように活用すればよいのでしょうか。その基礎となる考え方についてご説明します。

 

タックス・ヘイブンは、無税国、低税率国、国外源泉所得非課税国、租税特典国の4つに大別されるとお話ししました。この特徴を海外投資の際にどう利用するかを事前にプランニングするのです。

 

タックス・ヘイブンの無税とは、あくまで所得にかかる所得税や法人税のことと言いましたが、たとえばバミューダでは、ホテル等の収入に7.25%のホテル占有税、30USドルの出国税、印紙税、賃金への14%の賃金税、土地税などが課税されます。またバハマも印紙税、不動産税、外国人労働者は年間労働許可フィー等を支払う必要があります。

 

タックス・ヘイブンに設立される「オフショア・カンパニー」

 

タックス・ヘイブンには、海外投資家向けの会社であるインターナショナル・ビジネス・カンパニー(IBC)があります。会社の登記はもちろんタックス・ヘイブンで行いますが、ビジネスはその国内では一切行わず、海外ビジネスだけという会社のことで、オフショア・カンパニーともいわれます。

 

たとえば、バハマのIBCは、

①  1人以上の株主と取締役を有する

②  外貨で株式を発行できる

③  無記名株式は不可

④  最低資本金制度はない

⑤  20年間すべての租税を免除される

⑥  取締役会は電話、インターネット等で開催可能、年間の総会は必要

⑦  会社の帳簿記録は海外でも保有可能

といった特徴があります。

 

また、アジア太平洋のクック諸島のIBCは、最低資本金制度はなく、無記名株式が認められ、1人株主・役員も可能です。

 

租税特典国の恩恵を活用する

 

租税特典国に分類されるのは、外国企業誘致に優遇税制を採っている国です。

 

たとえばマレーシアの基本法人税率は25%で、日本の税制からするとタックス・ヘイブンではありません。しかしマレーシアの「1986年投資促進法」で設けられた「パイオニア・ステータス」が認められると、企業は生産開始日と認定された日から5年間(国家的・戦略的に重要なプロジェクトは10年間)、法定所得の70%が免税、さらに免税所得からの配当金も免税になります。これがハイテク事業であれば100%免税になる場合もあります。

 

ミャンマーの法人税率は25%でマレーシアと同様ですが、商品生産またはサービス提供の事業について商業的規模で事業を開始した年を含み5年間は免税。製造業が生産した商品を輸出する場合には、その輸出によって得られる所得の最大50%までについて税金が軽減されます。

 

こうした国々に進出している日本企業は、国内国外を合わせた法人実効税率を大きく下げられます。日本の2011年度法人税収に占める製造業の割合は28.6%であり、20年前と比較して9.1ポイント低下しています。その背景には国際競争の激化、これまでの円高を受けた生産拠点の海外移転があると思われます。

 

次回は、日本が租税条約を結んでいる国々について見ていきましょう。

 

※本連載は2014年10月刊行『究極のグローバル節税』(幻冬舎メディアコンサルティング刊)からの抜粋です。

 

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