【税金対策】早めに処理できる「定率法」、じっくりいく「定額法」?(2)

 

償却費が毎年漸減していく「定率法」

 

もうひとつの計算方法が「定率法」です。

定額法は毎年同じ金額を減価償却費としますが、定率法は減価償却費が毎年一定の割合で減っていきます。定額法でも定率法でも、結果的には取得金額の全額を、耐用年数の期間内で償却費にすることになりますが、定額法は「毎年2万ずつ」だったけど、定率法だと「最初の年には4万円、翌年は3万円、翌々年は2万円・・・・・」と減っていくのです。これは、取得したものによって違います。

 

たとえば、取得時からどんどん価値が落ちていきやすいと考えられるものなどに適用すると有利になります。耐用年数が終わりに近づいてくると、定額法に切り替わり、あまり減らなくなるのですが、最初の数年はどんどん償却費ができるわけです。

 

1998年以降に取得した建物、無形固定資産は「定額法」を使うという規定がありますが、ほかのものについては、どちらで償却するかは会社が決めればいいことになっています。

 

売上が伸びているのであれば、早めに経費として償却し、その分、利益を抑えることができますから、通常は定率法を採用します。

 

しかし創業間もないときとか、利益を出すことを優先する場合には、毎年同額ずつを償却する定額法でもかまいません。

 

一般的には、購入した初年度に、なるべく大きな金額をまとめて償却して、経費にしてしまいたいと思うでしょうから、そういう場合は「定率法」にしたほうがいいと思います。

 

 

(その1)に戻る。

syoei_sugosetsu
この記事はGTAC編著『スゴい節税』
(2012、幻冬舎メディアコンサルティング)
より転載したものです。

 

この記事はお役に立ちましたか? 幻冬舎総合財産コンサルティングが運営する無料会員組織「カメハメハ倶楽部」に登録すれば、最新の関連情報やセミナー/イベントの開催情報などをいち早くお受け取りいただけます。無料会員登録は、登録フォームからどうぞ。